伝統工法
それぞれの木の持つ「くせ」を見極め、その「くせ」を活かせる配置をし、日本古来の継手、仕口を施し、その木々を組み上げる。この木組みによる軸組は「貫」と呼ばれる水平部材でつなぎとめられ、ちょうど竹籠のような構造体になっています。様々な方向からの外力を柔軟に受け流す作りです。しかも、その足元は「石場建て」といい自然石の上にその石の形状に合わせて根元に加工を施された柱を乗せただけのもの。必要以上の地震力が加われば、建物が壊れるのではなく、礎石から建物自体がずれ落ちる仕組みです。
大きな力をしなやかに受け流すいたって「和風」な工法。それが日本の伝統工法なのです。