天然乾燥材使用のこだわり
切ったばかりの木は水分を多く含み、すぐに使えないため、水分を抜く工程が必要になります。その乾燥方法は大きく分けて2つあります。
【天然乾燥】古来から行っている方法で、10月~2月に伐採した材木を最低でも1年以上かけ、自然の気候で乾燥させます。乾燥後も木本来の香りがし、樹脂が残っていてツヤもあります。手加工の際、粘りがあり、折れにくいと感じました。
【人工乾燥】近年の木造建築に使用が多い方法で、10日程かけ高温機械で乾燥させます。内部が焼けていて乾燥後は焦げ臭く、樹脂が無くパサパサしています。手加工の際、無理すると折れてしまうと感じました。
上記のことを大工の私が感じ、その為弊社で制作する社寺・山車・住宅は、天然乾燥材しか使用しておりません。何故、そこまでこだわるのかと思われる方もいらっしゃると思いますが、料理人が素材にこだわるのと同じ事だと思います。
木は人間と似ていて、一本一本違った性格が出てきます。乾燥に伴い自由な方向に曲がったり、割れたりしていきます。その時点で木を知り尽くしている棟梁が、適材適所に材料を見極め、骨組を考えるからこそ本当に良い作品ができるのです。その為“天然乾燥置場”を設け、沢山の材料を天然乾燥させております。
弊社を選択してくれたお施主様との縁と感謝を大切にするため、昔ながらの長持ちする作品を自信を持って提供いたします。